社会や環境とのつながりを育む地域社会貢献活動
企業名 | コカ・コーラウエスト株式会社 |
---|---|
代表者名 | 代表取締役 社長兼CEO 末吉 紀雄 |
設立 | 昭和35年12月20日 |
資本金 | 152億3,100万円(平成21年1月現在) |
社員数 | 8,301名(連結)、3,147名(単体)(平成21年1月現在) |
本店所在地 | 福岡県福岡市東区箱崎7-9-66 |
主な事業活動 | コカ・コーラ等清涼飲料水の製造・販売 |
ホームページ | |
掲載日 | 平成21年5月18日 |
コカ・コーラ ウエスト株式会社 ベンディング営業本部市場開発部長 鈴木弘美さん、CSR推進部担当課長 玉田武久さん、広報部 樋田哲也さん、環境推進部 三原晋平さんにお話を伺いました。
コカ・コーラ ウエスト株式会社における「企業の社会的責任(CSR)」についてお聞かせください。
CSRは一般的には企業の社会的責任と訳されますが、企業によってその取り組み範囲は様々です。
当社では「社会や環境とのつながりを育みます」を経営理念の1つとして掲げ、『地域社会貢献活動』や『地域環境推進活動』をはじめ多様な活動を行っています。
経営トップをはじめ社員全員が日常業務の中で常に「社会」を意識し活動を行うことにより、社会・地域の発展とコカ・コーラウエストグループの企業価値向上が同時に実現できると考えています。
すべてのステークホルダーのみなさまから信頼される企業を目指し、事業活動を通じてCSR活動に積極的に取組んでいます。
CSR推進部の役割は?
グループの推進役としてCSRを事業活動に根付かせるための役割があります。
このために、社員のCSRへの理解を深め、「CSRは、社員一人ひとりが実践するもの。」との意識を持ってもらうための教育や啓発活動などを行なっています。
また、CSR推進部では、お客さまのご指摘やご要望、お問合わせへの迅速かつ適切な対応、健全な風土づくりのためのコンプライアンスの確立、さらには社員がやりがいと働きがいをもって、いきいきと働けるための仕組みづくりや浸透活動を行うのも我々の役割です。
『地域社会貢献活動』について教えて下さい
地域社会貢献活動として、「社会福祉支援」「スポーツ活動支援」「文化・教育活動支援」「地域大型イベント支援」の4つの活動を柱に、全社をあげて青少年の健全育成の支援や、地域とのより密接なコミュニケーションをすすめています。
「社会福祉支援」では特別支援学校へ教材を、「スポーツ活動支援」では小学校へ一輪車を社員が直接贈呈するなどして、社員が支援することを実感するとともに、福祉について理解する第一歩になっています。
これらの活動を地域の支店とともに取り組むことによって、各地域ごとに事業を行っていく中で、地域の皆様とともに成長していきたいと考えています。売り上げを何らかの形でお返ししていきたいと思います。
『地域環境推進活動』について教えて下さい
当社では、水を大量に使用する清涼飲料メーカーとして、地球環境保全を最重要課題の一つと認識し、水源涵養林(注1)の保全には積極的に取り組んでいます。
当社エリア内の6カ所において、自治体と共同管理契約を締結した「さわやか自然の森」で森林保全活動を展開しており、その一番新しい森は、明石工場の上流域に当たる小野市で、2008(平成20)年12月にスタートしました。
明石工場の社員とその家族約30名が参加して第1回保全活動を実施し、下草刈り、枝打ち、間伐作業を行いました。その後、森に関する勉強会を開催し、森林環境保全の大切さや重要性を理解しました。
この取り組みでは、環境問題に関心はあるものの、実際には行動に移すことが出来なかった社員が、改めて地球環境のことを考えるよい機会になりました。
また、各エリアの事業所における月1回の美化活動や青少年に小さい頃から環境に関心を持ってもらうために、小学校でのビオトープづくり支援を行っているところです。
ビオトープづくりでは、専門家の派遣を行う等、作り上げる達成感を味わってもらいたいと思います。
注1: 雨水を吸収して水源を保ち、あわせて河川の流量を調節するための森林。
水源林。
積立金をお持ちと伺いましたが。
社会や環境に対する当社の活動が、単年の企業業績に左右されることのないようにとの思いから、毎年、株主様のご了解を得て、利益剰余金の中から一定額を「地域社会貢献積立金」、「地域環境対策積立金」として積み立てており、前述のような様々な活動に充てています。
自動販売機を通じた地域への支援もされていますね。
当社ではさまざまな種類の自動販売機を設置していますが、その中に、地域活動をサポートする「支援自動販売機」や災害時に飲料を無償提供する「災害対応型自動販売機」があります。
「支援自動販売機」は、兵庫県内にも、豊岡のコウノトリ支援のもの、篠山築城400年祭を支援のもの、相生のドラゴンボート全国競技会の運営維持費支援のためのものなどがあり、さまざまな地域活動を支援しています。
「災害対応型自動販売機」は、大地震などでライフラインが被害を受けた場合、役所など遠隔地からのパソコン操作により清涼飲料水を無償で住民に提供するというものです。
社員の社会貢献に対する意識はどうでしょうか。
データを取っているわけではありませんが、社員個人での地域活動への参加はかなりあると思います。
その理由として、当社が地域密着型企業であることはもちろんですが、社員の転勤がエリア内で行われることから、生まれ育った地元に暮らし続けている社員の多いことが挙げられるでしょう。
当社には、社員やOBが地域活動に参加する場合、会社へ申告することによって、会社から清涼飲料水を提供するなどの支援制度があります。
会社がバックアップすることによって、社員が社会活動へ参加し易くすることがねらいです。
営業区域の広い会社ではありますが、地域密着型で活動を行うことが重要であり、地域とともに成長し、地域の人々に応援してもらえるよう、社員自ら行うことができることはないかと考えています。
これから社会貢献活動に取り組もうとする企業への一言をお願いします。
業種やその企業が活動している地域性等によって、何が必要とされているか、また何が出来るかは違っていると思います。
それらを踏まえて、それぞれの企業に合った取り組みを見つけることが必要であると思います。