世界中の人と社会をGENKIにする
あなたのために、地球のために。
~for you , for the earth~
事業者名 | 住友ゴム工業株式会社 |
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代表者名 | 代表取締役社長 池田 育嗣 |
設立 | 1917年(創業:1909年) |
資本金 | 42,658百万円 |
社員数 | 6,827名 |
所在地 | 神戸市中央区脇浜町3-6-9 |
主な事業活動 | タイヤ事業、スポーツ事業、産業品事業 |
ホームページ | http://www.srigroup.co.jp/index.html 住友ゴム工業株式会社のページへ |
掲載日 | 平成28年2月26日 (更新日:平成29年2月9日)) |
住友ゴム工業株式会社
CSR推進室 室長 北条 敏明 さん、課長 石田 茂 さん に
お話を伺いました。
住友ゴム工業株式会社における社会貢献活動について教えてください。
住友グループは、“社会への貢献”を事業精神のひとつに掲げ、住友ゴムグループでは「GENKI」(*1)をキーワードにしたCSRガイドラインと、CSRメッセージ「for you , for the earth(あなたのために、地球のために。)」に基づいて活動しています。
従来から、地域との交流や職場活性化などの全社活動等を通して、仕事を離れてリフレッシュしながら横のつながりを大切にする活動を続けてきたところですが、2009年、弊社が創業から100年を迎えるにあたり、CSR推進室として社会貢献に関する部署を独立させ、『住友ゴムCSR基金』の設立や『CSR表彰』制度の創設、『ダンロップものづくり教室』や『ダンロップ環境教室』の開催のほか、20年間で世界に100万本の木を植える「郷土の森づくり」を目標に掲げた植樹活動など、“事業活動に関連した活動”“地域に密着した活動”“環境に配慮した活動”を展開しています。
(*1) GENKI
:住友ゴムグループの「CSR活動基本理念」で定めた「CSRガイドライン」。Green(緑化)、Ecology(事業活動の環境負荷低減)、Next(次世代型技術・製品の開発)、Kindness(人にやさしい諸施策)、Integrity(ステークホルダーへの誠実さ)を表している。
『住友ゴムCSR基金』を活用した助成事業について教えてください。
地球環境問題や社会問題解決に向けた多様な社会貢献活動を支援するため、2009年7月に創設された『住友ゴムCSR基金』は、従業員から毎月200円を給与からの天引きにより募り、その募金と同額を会社が拠出するマッチングギフト方式を採用しています。
この基金を活用し、環境保全、災害支援、交通安全のほか、住友ゴムグループ事業所所在地における社会問題の解決などを行っているNPOやボランティア団体に助成しており、神戸本社のほか、福島県の白河工場や名古屋工場、宮崎工場等、6つの本社・事業所ごとに、2016年度は32団体に対して助成し、助成総額は696万円になりました。団体の活動に共感して活動を応援することがこの事業の趣旨ですから、使用目的をあまり限定していません。そのため、助成団体から、信頼関係の上に成り立つ市民目線を理解された助成金だと感じる、との声をいただいています。
住友ゴムグループでは、一人年一回ボランティア活動をしようと心がけていますが、時間的な理由や活動場所の都合等から、休日や勤務時間後の活動への参加が不可能な従業員もいます。
この制度は、そういった従業員にとっても間接的に、そして気軽に社会貢献活動に参加できるとあって、従業員の約30%が賛同して団体の活動を支援しています。
植樹活動「郷土の森づくり」について教えてください。
住友ゴムグループではCSR活動の柱の一つである「Green(緑化)」活動として、国内では、11箇所の「住友ゴムGENKIの森」における植樹活動などを実施しています。
「どんぐりプロジェクト」と呼んでいるこの活動は、各事業所の地元でどんぐりを拾うところからスタートします。種植え・育成した苗を地元に植樹し、従業員やその家族、地元の方々のボランティアによる草刈り等を通して郷土の森づくりを行っています。
この活動の目的はCO2削減、土砂災害防止、生物多様性の保全などさまざまですが、2016年10月に「丹波ロマンの森(GENKIの森)」で実施した植樹・草刈・間伐・枝打ち活動には、当社役員・従業員とその家族、OBのほか、地元の方など合計162名が参加するなど地域交流という側面も有しています。
また、森づくり活動のアドバイザーである兵庫県立大学服部名誉教授による森林教室を開催したり、育成した苗を小学校やボランティア団体に配布したりもしています。
『ダンロップものづくり教室』『ダンロップ環境教室』について教えてください。
2009年に開始した『ダンロップものづくり教室』は子どもたちに簡単な工具の使い方、チームワーク力の形成などの学習を通して、ものづくりの楽しさや難しさを体験し、ものづくりに興味を持ってもらうことを目的として実施しており、8年目となる2016年は、県内の6校の小学校で7回開催しました。
また、2010年に開始した『ダンロップ環境教室』は、環境教育分野における高いノウハウのある特定非営利活動法人「環境21の会」(兵庫県明石市)との協働による実施で、子どもたちの環境問題への理解と理科教育への興味の拡大等につなげることが目的です。7年目となる2016年は、県内保育園等の7団体で10回開催しました。
『ダンロップ環境教室』で実施する“はがきづくり”は、紙すきだけを体験して終わりではなく、ケナフを春に植えるところからが環境教育のスタートです。秋に刈り取り、皮を粉砕してミキサーにかけ、紙すきの原料をつくり、そしてクリスマスカードに仕上げるまでの一連の流れと環境に関する講話を通して環境について学びます。
また、弊社の従業員のなかには、この活動に興味を持ち、退職後に特定非営利活動法人「環境21の会」に所属し、OBとしてこの活動のお手伝いをしている方もおられます。
NPO法人との連携・協働のきっかけや事例について教えてください。
事業活動上でのお付き合いのほか、全国のNPO法人情報に詳しい認定特定非営利活動法人「日本NPOセンター」(東京都千代田区)から地域や分野、事業に沿ったNPO法人を紹介していただくこともあります。東日本大震災の被災地支援・復興支援にあたっても、同法人から被災地の状況等について情報を提供いただきました。
神戸本社では、認定特定非営利活動法人「コミュニティ・サポートセンター神戸」(神戸市東灘区)との情報交換会を勤務時間後に実施したり、認定特定非営利活動法人「市民活動センター神戸」(神戸市中央区)等から従業員向けのボランティア活動情報の提供を受けたりしています。
今後とも、多様なステークホルダーとの交流・対話を推進するため、活動を通じて弊社とNPOとが出会い、「学びあい&情報交換」ができる場を設け、協働事業を拡大していきたいと思っています。
そのほかの取り組みや今後について教えてください。
環境保全を最重要課題と位置づけ、2009年3月、住友ゴムグループは環境大臣と「エコ・ファーストの約束」(*2)を交わし、2012年3月にこの約束を更新して取り組んでいます。この約束を交わした全国39の企業との交流が進んでおり、互いの活動に参加したり、合同でイベントを開催したりするなど、企業間でのネットワークが構築されました。
国内外でさまざまな活動を展開している住友ゴムグループでは、多くの従業員がなんらからのかたちで社会貢献活動に参加しています。ただ、未参加の従業員もまだ多く、“一人年一回のボランティア活動”をひとつの指標として、参加者拡大に努めていきたいと思います。
(*2) エコ・ファーストの約束
:環境トップランナー企業の環境保全に関する行動をさらに促進していくために、企業が環境大臣に対して京都議定書の目標達成に向けた地球温暖感化防止対策など、自らの環境保全に関する取り組みを約束するもの
本日はありがとうございました。