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兵庫県内の社会貢献企業を紹介

多様な活動資源とノウハウを持つ「企業」の社会貢献活動を促進し、「ひょうごの地域づくり活動」の輪を一層広げていくため、県内企業による社会貢献活動の実践事例や県の支援・促進施策をご紹介します。

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継続した社会貢献活動を通じて地域と繋がる

淡路地域

企業資源の寄付

自主プログラム

多様な雇用・働きやすい職場

事業者名 プライミクス株式会社
代表者名 代表取締役社長 古市 尚
設立 昭和2年4月17日
資本金 8,019万円
所在地 兵庫県淡路市夢舞台1-38
主な事業活動 ・液体、粉粒体の乳化、分散、混練、微粒化機器の製造、販売とシステムエンジニアリング
・乳化、分散に関するハードとソフトの研究と新製品開発
ホームページ http://www.primix.jp/index.html
プライミクス株式会社
掲載日 令和2年3月19日

プライミクス株式会社
専務取締役 マーケティング本部長    永井 様
マーケティング本部 経営企画部     溝口 様
                      にお話を伺いました。



淡路に拠点を置く高速攪拌機メーカーの会社


(プライミクス株式会社社屋兼工場)

 プライミクス株式会社は、高速攪拌機メーカーとして設立され、攪拌機の開発、設計、製造を一貫して手掛けており、世界で特許を取得するなど、高い技術力で業界トップクラスのシェアを誇っています。
 2015年には、本社を大阪市から淡路市に移転し、新たに建設された社屋をはじめ、ユニークな施設は、300年先を見据え、Work Hard(よく働き)、Play Hard(よく遊び)、Eat Well(よい食事)、Live Well(快適な生活)をコンセプトに、次世代型ワークライフバランスの実現をめざしています。

社会貢献活動を始められたきっかけは

■日本経営品質賞をめざして
 当社が取り組んでいるものとして、経営品質向上プログラムという活動があります。組織が顧客の視点から経営全体を運営し、改革を通じて新しい価値を創出し続ける理想的な姿に少しでも近づくことを目的に実施する「革新し続ける経営」を構築、支援する一連のプログラムで、2005年にこのプログラムに取り組み始めたことが、現在の当社の社会貢献活動の起点となっています。
 顧客本位、独自能力、社員重視、社会との調和という4つの理念を経営マネジメントの視点に入れて事業に取り組んでおり、会社見学の受け入れや、理科実験教室などを行うようになりました。
 また、経営品質プログラムに取り組んでいる企業は、日本に数多くあるのですが、取り組む企業の中で年に1回、日本で1番効果を残した会社を表彰する制度『日本経営品質賞』があり、その受賞を目指すという目標を掲げて、継続的な取り組みや活動を展開し続けています。

具体的な社会貢献活動について


■学生を対象とした出張授業・施設見学『理科実験教室』
 大阪府・大阪市教育委員会と連携してキャリア教育を支援している『情熱教室』という事業があります。小学校から高校への社会人講師派遣・施設見学をおこなっており、当社は講師派遣・施設見学受入れ企業として、依頼があれば受けています。
 講師派遣では、攪拌に関する内容(ものの溶けかた)など、当社の事業に関連した理科系の授業を行ったり、研究やものづくりなどの分野の仕事について紹介する授業を行っています。現在の本社と工場は、安全にかつじっくりと見学していただけるつくりになっており、またプライミクスミュージアムも併設しているため、当社のことについて知っていただける場となっています。
 当社は、高速攪拌機といった特殊な機械の製造業なので、一般の皆様に知っていただく機会はなかなかありませんでした。この事業に参画することで、会社を知ってもらう機会の創出だけでなく、活動に携わった社員も、当社製品の意義をより理解することができ、また学生の方の反応が直で分かることから、自身の仕事へのモチベーションアップにつながっています。


■地域清掃
 本社が大阪にあった頃から、長年地域清掃を行っています。当時は会社周辺にゴミが落ちていることも多く、週に1、2回朝に社屋周りや淀川周辺のゴミ拾いを行っていました。淡路に移転後は、この土地でのアレンジを加え「草抜きマイスター選手権」を開催しています。決められた期間に抜いた草の量を社内チームで競い合い、毎月1位から3位までのチームを表彰しています。楽しみながらも皆さんが頑張ってくれています。また、ただ表彰するのではなく、地域貢献活動の意味を持たせてはどうかと社内から提案があり、東日本大震災被災地の子どもたちを笑顔にするための活動に寄附できるしくみを取り入れた景品を用いて表彰をしています。


■地域の施設や団体とのつながりを大切に
 生活介護事業所との交流を継続して続けています。最初のころは、総務部の社員のみが行っていたため、この活動についての社内の認知度は低かったのですが、現在は社報でも取り上げ、社内で寄附の募金をつのって活動するようになりました。さらに、現在は総務以外の社員もプレゼントを贈るために事業所を訪れるなど、会社全体で活動しています。  また、我々の業務が通常の生活とかけ離れているため、他の団体と協働して活動を行うことはなかなかないのですが、地域の方々(自治会、婦人会、学校等)に工場を見学いただいたり、地域でのイベントに協賛するなど、つながりを意識しています。

活動を継続することでの社内の変化

■会社の明確な目標が社員に伝わるように
 日本経営品質プログラムを取り入れる前は、整理整頓等ができていない会社でした。また、特殊な機械の製造の面から職人気質なところもあり、挨拶も苦手な風潮もありました。しかし、会社が社会で存続していくためにも、自分たちでできることを自身で考えて実現していく活動を進めることで、社員一人ひとりの意識が徐々に醸成されていきました。地域のゴミ拾い活動を続ける中での変化は特に大きかったと感じています。
 これらの社会貢献活動の取り組みを含めた革新を進める経営モデルが評価され、2009年には『関西経営品質賞』を受賞したことも起因し、今では社内全体で活動に取り組む意識が浸透しています。
 社内体制も、社会貢献活動に取り組む際には、部署ごとで取り組むのではなく、いろいろな部署から選任された社員が1つになって、会社全体で取り組む体制となっています。それが、社員同士、他部署との関わりを強めることができ、仕事にもいい影響を与えています。

 

今後の課題と抱負をお聞かせください

■理科実験教室の再開、社会貢献活動の更なるブラッシュアップへ
 今後の活動としては、淡路に移転してから再開の準備を進めていた『理科実験教室』を実施していきます。また、社会貢献活動については、常に社員からの提案を募集しているため、社員一人ひとりが社会貢献にアンテナを張り、どんどん提案がでてくることで活動をブラッシュアップさせ、より発展できるようになればと考えています。

本日はありがとうございました。

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