ふるさとの文化とともに歩む社会貢献活動
企業名 | 鳳鳴酒造株式会社 |
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代表者名 | 代表取締役社長 西尾 和磨 |
設立 | 昭和20年3月(創業1797年) |
資本金 | 1,500万円(平成20年11月現在) |
社員数 | 18名 (平成20年11月現在) |
所在地 | 兵庫県篠山市呉服町73 |
主な事業活動 |
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ホームページ | |
掲載日 | 平成20年12月8日 (更新日:平成29年2月2日) |
鳳鳴酒造株式会社 取締役会長 井階 作京さんにお話を伺いました。
伝統ある酒造りを行っておられる中で、丹波篠山のPRにも努めてこられてきたとお聞きしておりますが。
当社は、200年余の間、「酒は文化なり」を基本姿勢において、酒造りに取り組んできましたが、本社の主屋・仕込蔵などが、平成15年国の有形文化財(建造物)に登録されました。また、これより前の平成13年秋に、蔵見学施設「ほろ酔い城下蔵」をオープンしたところです。
伝統ある酒づくりを多くの方々に見ていただけるよう、国の有形文化財の一般開放等にも取り組んでおりますが、我々としましては、社会貢献活動として意識的に特別なことを行っているつもりはありません。
地域の方々とともに歩んでいくところに、地酒として存在する意味があるのであって、「地域の文化」の発展とともに当社も成長していくという考えを持ち続けています。
地域の方々とつながる様々な活動をされておられるようですが。
当社で行っている事業・活動については、ボランティアを引き受けて特別なことを行っていくというつもりはなく、長続きしていくために、少しずつでもできる範囲で行っていきたいという思いがあります。
当社の構内に丹南精明園(障害者支援施設)が運営するうどん屋さん(平成28年12月末で閉店)がありますが、活動そのものに関わっているわけではありません。同じ構内の仲間の店として当社の社員も時々利用させてもらうという位置づけです。
気を遣う訳でもなく、ごく普通に、自然体でおつき合いをしています。
また、「ほろ酔い城下蔵」の中で、コンサート等を行っていただくための貸しスペースを提供しています。この「ほろ酔いスペース」は、約100名で満席になりますが、地元の音楽グループ等の発表会に利用してもらっています。
御社の事業と社会貢献活動のつながりを教えて下さい。
酒蔵見学を運営する中で、大切にしていることがあります。
「①商品、イメージのPR」、「②日本酒に親しんでもらう」、「③篠山市の観光スポットとしての貢献」の3つですが、3番目は、そうなればいいなという思い入れです。
社会貢献活動は大切なことですが、その為には、会社そのものがしっかりしていなければならず、やはり本業が第一となります。地域とともに生きて、会社が存続することが重要です。
会社として社会貢献活動を行う場合、何らかのインセンティブが必要であると考えていますが、社員がその活動に誇りを持てるかというところは大きな要因になると思います。
地域づくりについてのお考えをお聞かせ下さい。
広い意味での地域づくりについては、その地域性の中で何が必要で何が必要でないかというところをしっかりと吟味することが重要ではないでしょうか。
その上に立って、自分にできる社会貢献活動を関係者とお互いに連絡を取り合いながら、行っていくことが大切だと思います。
今後の活動の取組みの方向性等についてどのようにお考えでしょうか。
この地の特産品や文化を大切にした製品作りを心がけてきましたが、郷土に対する愛、自分がうまれ育ててもらったところを大事にしたいという思いの中で、社業を通じて地域貢献ができるなら幸いと思っています。
時代の流れを押しとどめることは大変なことですが、新しい文化も視野に入れながら、ふるさとと共に歩んで行きたいと思ってます。
お酒は人と人がふれ合う時に結構大きな役割を果たすものであり、話し合いを活発にするものでもありますから、難しい時代ほど、より多くご利用いただくことを祈念しつつ、自然体でふるさとの文化とともに歩む活動を行っていきたいと考えています。
これから「社会貢献活動」に取り組もうとされている企業の方々への一言をお願いします。
先ほどもお話しましたとおり、企業としては本業が第一と考えており、最大の社会貢献活動は、事業を継続し、社員を支えていくことだと思います。それにプラスアルファでできることがあれば、無理をせずに自然体で取り組んでいきたいと思っています。今できること、身の丈にあったことに取り組んでいくことが大切ではないでしょうか。