障がいのある人たちの社会参加を応援
~チャレンジド・クリエイティブ・プロジェクト~
事業者名 | 株式会社フェリシモ |
---|---|
代表者名 | 代表取締役社長 矢崎 和彦 |
設立 | 1965年5月 |
資本金 | 18億68百万円 |
社員数 | 870名 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区浪花町59番地 |
主な事業活動 | ダイレクトマーケティング事業 |
ホームページ | http://www.felissimo.jp/s/ccp/ 株式会社フェリシモのページへ |
掲載日 | 平成25年8月1日 (更新日:平成29年2月2日)) |
株式会社フェリシモ
しあわせ共創部 ソーシャル共創グループ 共創1チーム 上席課長代理 永冨恭子さん
しあわせ共創部 ソーシャル共創グループ 共創1チーム 芦田晃人さんに
お話を伺いました。
御社の社会貢献活動を始めたきっかけについて教えてください
2003年より社会福祉法人プロップ・ステーション、兵庫県、神戸市とともに地域の授産施設や小規模作業所等に呼び掛け、チャレンジド・クリエイティブ・プロジェクト(CCP)をスタートさせました。障がいを持つ人は、神様から挑戦というチャンスを与えられた「チャレンジド」であり、障がいを持ちながら社会参加しようとしている彼らの活躍の場を増やしたい、彼らの自由な感性やていねいなものづくりを仕事につなげたい、という想いから始まりました。
何ができるかできるかそのときはまだわからなかったんです。自主製品を紹介をしてほしいと参画を呼びかけ、エントリーをしていただきました。200以上の施設から応募いただき、私たちと一緒にものづくりしていくとすればどういうことができるか検討していったことがはじまりです。生産量や品質面の問題などいろいろな壁がありましたが、ていねいな手仕事の良さを生かしたデザインを手づくり作家さんと一緒に考えていき、少しずつプロジェクトの流れをつくっていきました。例えば、さをり織りの商品などは、できるだけ色を使った作品になるように工夫をしています。
また、参加してくれる作業所さんは、飛び込みで声をかけ参加してもらう場合もありますし、展示会等に通って新しいところを見つけてくることもあります。
CCP(チャレンジド・クリエイティブ・プロジェクト)について教えてください
コンセプトやアイテムをプランナーが考え、手づくり作家などがデザインし、作業所が一部のパーツを作って、メーカーが商品として仕上げていくものです。量産の商品の中に、ハンドメイドのあたたかさを活かしたデザインを考えていき、アトリエメイドというブランド名で流通させました。ひとつ成功例ができると、そこから次にどういうものができるか、次々広げて考えることができます。新しい企画をどんどん展開していき、10年以上続けてやっています。
また、さをり織りの他にも、革の染色技術をお持ちの作業所さんに、どういう作業であれば簡単に革染めができるかマニュアルを考えていただいています。注文が多くなると、一部の作業所さんに作業が集中するといった事態を避けるために、色々な作業所さんをコーディネートしていただき、皆がやりがいのある仕事で関われるように努めています。
さをり織りを使ったスマホポーチ、ヒュージングという技法で作った手づくりガラスを使ったアクセサリー、ハンドペインティングのバッグなど、どれもひとつずつが微妙に違っていて、世界にひとつだけのものに仕上がっています。
様々な商品を企画されているようですね
2005年から手作りガラスを使ったアクセサリー等のシリーズの販売を始めました。こちらの企画は、2003年の内覧会の際に、ある作業所さんがガラスのさかなのストラップを展示していたことがきっかけで始まりました。
皆が出来る形でなおかつクオリティの高いものを作業所さんとの打ち合わせの中で一緒に考えていきました。やはり受身であるばかりでなく、お互いに伸びていける関係作りが重要であると考えています。
また、商品には作業所の名前や紹介、メッセージなどが記載された情報カードが必ず付いています。カタログに可愛く作品が紹介されていると、作っている方たちも嬉しいし、仕事に対してのやりがいにつながっていると思います。
他にも障がいのある方たちが描かれたアートをデザインしたTシャツやバッグ、アクセサリーなどの販売も行っています。障がいのある方の描かれた絵は、他にない魅力があるのに、使われることなく作業所さんで何枚も保管されていることも多いので、何とかそれを活かせないかと思いアートをあしらったウエアや雑貨を企画しました。Webでどのデザインがいいかお客様にアンケートをとるなど、つながることで生み出していくことがとても大切だと考えています。
どのクラフト商品についても、長く継続して作ってもらっていると、作業所さんのスキルが向上していきますし、仕事を楽しみにしてもらえており、とても嬉しく思っています。
今後の展望をお聞かせください
今後もたくさんの作業所さんと一緒に仕事をして、できるだけ多くの人に関わってもらいたいと考えています。より多くの作家さんやメーカーさん、お客さまにも一緒に参加していただき、より障がいのある人たちへの理解を深めるようなお手伝いができればと思います。商品の魅力というかたちになることと一緒に、お互いを理解しあえるようなツールになればいいですね。全国のお客さまとつながっていくことで、少しでも励みにしていただけたら嬉しいです。
本日はありがとうございました。