今田町の魅力を「こんだ薬師温泉」から発信する
事業者名 | 株式会社夢こんだ こんだ薬師温泉 ぬくもりの郷 |
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代表者名 | 杉尾 吉弘 |
設立 | 平成16年 |
資本金 | 3,000万円 |
職員数 | 77人 |
所在地 | 篠山市今田町今田新田21-10 |
主な事業活動 | 温泉施設 |
ホームページ | http://yume-konda.com/company/ 夢こんだへ |
掲載日 | 平成29年3月10日 |
夢こんだ 中西 均 支配人兼飲食部門長さん にお話を伺いました。
地域の中でも大きな施設ですね
和田寺山(わでんじやま)を隔てて、かつて南部地域は丹波焼で栄えましたが、北部地域の今田町周辺は、観光資源もなく、かといって稲作をするには面積が小さいうえに交通の便も悪く、一部地域から取り残されたような状態でした。しかし、それがかえって環境を保つことにつながり、今田町周辺は自然豊かな地域になっています。
起業したきっかけは阪神・淡路大震災後に県の工業技術センターから「温泉がでるかもしれない」とのことで話があり、掘削を行ったことです。最初は、福祉施設へ温泉を引いて住民が利用できたらいいな程度に思っていましたが、掘ってみると毎分615ℓの源泉がでてきました。この源泉を今田町の観光資源とし、人が集まるような施設を作ろうと篠山市の協力を得て、平成16年2月1日にオープンしました。
源泉が出てきた場所が神様をお奉りしている「お薬師さん」で、昔から住民の集いの場であったことにあやかって、人や土、炎の「ぬくもり」、温泉に入っての「ぬくもり」が感じられる場にしようと「こんだ薬師温泉ぬくもりの郷」としました。
社員教育はどのようなことをされていますか
現在、社員が77名おり、全員が救命救急士の資格を取得しています。利用者に万が一のことがあれば、消防署から弊社まで車で15分はかかります。湯あたりや失神は初期対応が大事になりますし、安心・安全に利用していただくために、資格を取得しています。その他、サービスの質の向上を目指し、全員ではありませんが、サービス接遇検定を持つ社員も多くいます。
また高齢者や障害者の雇用も積極的に行っています。地域雇用の促進も目的ではありますが、様々な世代の雇用をすることで、違った目線から会社を運営することができるからです。最高齢は76才の社員で、短時間であっても足・腰が元気であれば働いてもらっています。
地域を盛り上げるイベントがたくさんありますね
先日2月4日(土)に「全国桶ット卓球大会」を開催しました。北は北海道から南は九州まで参加があり、今年で6回目となりました。「桶ット卓球」とは桶をラケットの代わりに用いて卓球をする公民館で発案されたニュースポーツです桶ット卓球の聖地として、広まりつつありますので、地域の活性化につながるようにこれからも続けていきます。
その他、「お達者いきいき塾」を篠山市と協働して、年に20回開催しています。「お達者いきいき塾」は、手品や漫談、落語等を楽しんでいただく内容になっており、高齢者が家に閉じこることを防ぎ、地域の集いのきっかけになっています。
年間で約600人の方が参加されています。
他に地域貢献への取組みがあれば教えてください
地域貢献のひとつとして、地場資源の有効活用に力を入れています。例えば、丹波陶板を敷き詰めた風呂と、地元で採れた鉄平石を湯船に入れた風呂は弊社の特徴です。また資源には限りがありますので、露天風呂の湯は循環式にしており、自然に負担をかけないようにしています。この施設自体も山をできるだけ切り崩すことなく、傾斜を活かした造りにしています。そのため迷路のようになっていますが、ハード面ではエレベーターを設置し、ソフト面では心からのおもてなしで、利用者に不便を感じさせない工夫をしています。
その他、地元の生産者グループの育成を目的として、住山(すみやま)ごぼうや100%丹波豆を使用した豆腐の工房・販売所を設けています。飲食店では、それら食材や地元で採れた野菜を使った料理の提供を行い、お土産売り場には酒やぽんず等、自慢の商品をおいています。
これからの展開について教えてください
元々、放牧施設だった広大な土地を活かして、玄関までの山道にゆず、柿、アーモンド、桜、梅などの木を植え、四季をより感じられるおもてなしの心を込めた施設整備を行っていきます。それに伴う草刈り、剪定、収穫といったメンテナンスが直近の課題ではありますが、他の団体やNPO、ボランティアに協力を依頼することも視野に入れ、そこから活動の幅が広がればいいなと思います。これからも身近な田舎を連想させるような癒やしの空間を提供し続け、地域に愛される場所として、弊社から今田町を盛り上げていきたいと思います。
本日はありがとうございました。