松蔭高等学校
高校生と企業が協働で「チャレプロ(Challenge Social Design Project)」に取り組む |
女子高生が社会を変える |
■活動内容:各店舗に高校生が協力依頼をよびかけたTAPプロジェクト |
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松蔭高校では2000年から「チャレプロ(Challenge Social Design Project)」に参加しています。女子高生が社会とかかわって生き生きと活動する様子が注目を集めています。「チャレプロ(Challenge Social Design Project)」とは、高校生達が責任ある社会の一員として、街にでて、社会や人や企業をプロデュースしたり、デザインをして、より良い社会づくりにチャレンジしていく取り組みです。 いくつかの取り組みの中で、TAPプロジェクトを紹介します。3月22日は国連が定めた「世界水の日」です。この日を含む期間中、プロジェクトに参加するレストランやカフェで、給仕される無料のお水に任意の代金を支払うと、それがユニセフへの募金となり、きれいで安全な水が手に入りにくい地域での支援に使われます。テーブルに用意されたカードの上に、チップの感覚で任意のお金を置いていく。募金箱を使って募金をすることも可能です。ユニセフではこの趣旨に賛同するシェフやオーナーの協力のもと、関西エリアを代表するレストランやカフェに参加を依頼しています。神戸・梅田・西宮地域では、次代を担う当校の学生たちが、各店舗を個別訪問して、TAPプロジェクトへの協力を依頼したりTAPプロジェクトの啓発イベントをして、TAPプロジェクトを広めました。学生達が1ヶ月かけて、310店舗から協力依頼を集めることができました。 |
■社会貢献活動への思い |
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現在の日本の教育において、社会との積極的な関わりをもつ機会が極めて少なく、インプットはできていても、アウトプットの教育機会が少ないのが現状です。もっと、長期にわたって、社会や世界に対しての明確な問題意識を持って、生徒が自主的・継続的に世の中の人に、社会の中での思いを伝えていくことで、高校生でも社会を変えられるという体験を持たせたい。この達成感を通して、社会の中での自分の役割や意義を実感し、責任ある社会人として生きていくことへの自身やチャレンジ精神も養うことをめざしています。将来の企業の社会貢献活動の担い手となってくれると信じています。 |
■効果(やって良かった!)、今後に向けて |
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【学生達の声】 ・店への説明で、プレゼンにも慣れてきて、店の方も真剣に聞いてくれるようになっていきました。こうしたらお店の人が聞いてくれるよ、とアドバイスもしてくださいました。プレゼンのための工夫や、手作りの説明アイテムも活用するようになりました。 ・「そんなことしても何も変わらない」と言われるなど厳しい反応に、涙するほどのこともあったけれど、めげずに真剣に話せば、思いが通じることも多いことがわかりました。 ・今地球で起こっている様々な問題と、それが自分たちと関係していることを学び、人にも自然にもやさしい世界を取り戻すために、課題解決に貢献できる身近なアクションを自分たちで考える良い機会になりました。社会に出て行って啓発活動をしつつ、社会をプロデュースしていきます。 ・社会の中で失敗や挫折を味わいながら仲間との絆、社会の人たち達との繋がりを大切にし成し遂げられ |
<担当者の声> |
<社員等へのサポート> |
<地域との関わり> |
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実際の社会人とともに活動する機会も設けることで、社会を生きていくうえでのノウハウも吸収することができました。当校のみならず県下、全国的規模でこのような活動ができるような組織があると良いと思います。 |
<企業の声>をお伝えします。この活動に関わった多くの企業からは、高校生の社会に向けての純粋な真摯な発想や姿勢を見て、従業員自身が初心に戻れた、人事課からはこのような活動に参画することで従業員の再教育にも繋がったとの評価を得ています。 |
地域住民からは、「自分たちより年若い生徒たちの反応に心打たれて、自分達も社会の中で貢献できるあり方を考えられるようになった」。商業施設の幹部からは「一緒に活動したことで、地域社会におけるコミュニケーション・スペースとしての商業施設のあり方等を勉強することができ、感謝している」と評価を受けました。 |