株式会社TCD
「産官学 + 専」で社会貢献活動に取り組み、地域を元気にしている |
播州織の浴衣を開発 |
■活動内容:非営利の合同会社を立ち上げ、デザインで地域を支援する |
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江戸時代からの歴史を持つ播州織りの技術で、神戸の奥座敷有馬温泉向けの浴衣開発をすることで、双方の活性化を目指そうと「播州織・浴衣開発プロジェクト」を実施しました。消費傾向が安い物に流れる中、本当に良い物を長く愛用して頂くという考えを、有馬温泉も播州織物も持っていたからこそ産まれたプロジェクトです。プロジェクトには、兵庫県中小企業団体中央会、神戸芸術工科大学、TCDand(当社CSRセクション)が参加して、産官学 + 専(専門家)のチームで編成しました。若女将たちからの、「着やすさと温泉街の情緒を兼ね備えた浴衣」と言う厳しい注文に応える物として、伝統の縞柄を大柄として扱い現代的に変身させ、独自の縞柄を9本、2本、6本の線で構成し、その名も「九2六(KUTSUROGU)」柄としてデザインし、ブランド名もそのまま使用しました。完成した浴衣は、「有馬を着る」のイメージに仕上がり、有馬温泉に新しい魅力、外湯巡りに最適などとメディアに大きく取り上げられました。 地元の大学より依頼があり、ブランド戦略やデザインに関わる出前授業を2010年に半年間、ボランティアで行いました。その経験から産・官・学にプラスして、専(専門家)が必要だという認識を強く持つようになりました。また、依頼があれば、インターンシップの受け入れをおこなっています。学生の中には、当社の社員になった方もいます。 |
■社会貢献活動への思い |
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今後の方向性としては、産・官・学 + 専の方向をもっと打ち出していきたいです。材料を作る人、デザインする人、企画する人、形にする人、売る人、それぞれが連携して1つの製品や街ができていきます。しかし、それを専門的な知識や視点で繋ぐ人がいなければ、地域に認められません。その繋ぐ役割を今後も担っていきたいです。また、社員に対しては、ワークライフバランスを浸透させていきたいです。当社のような仕事は社員からの発見が重要で、社会人として存在意義、生きがいを見つけるような環境を整えていきたいです。給与体系、評価の仕方など今後の課題はありますが、社会貢献活動を行うことが社員の資質向上に繋がり、本業にも活かせると考えています。 |
■効果(やって良かった!)、今後に向けて |
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人との関わりが増え、TCDandの役割が徐々に浸透しており、様々な方面からも声がかかるようになっています。今まではメーカーとの繋がりが多かったのですが、地域の人や織物職人など、様々な世界の人と出会えるので、社員は喜んでいます。また、そのことが仕事にも活かせるようになっています。 地元商店街との繋がりも強くなっています。一方、芦屋から丹波・篠山までの広いエリアでの地域の活性化活動も検討しています。 |
<担当者の声> |
<社員等へのサポート> |
<地域との関わり> |
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これからの社会貢献活動には、産官学に加えて、専門職の役割は大きくなると思います。日本の文化を守るため、連携し、色々なことに挑戦していきたいです。 |
社員が生きがいを持って働ける職場、社員からの発見が活かせる職場にしたいです。 |
まちをもっと元気にするために、地域のいろんな人との繋がりをつくることが大切です。 |